カナタの創作箱

オリジナル創作好きのごった煮物置兼日記的なもの。世界観設定やキャラクター設定置き場。※記載しているイラスト、設定などの流用、転載禁止※

オリジナル創作『ミカイノチ』

黒い化け物から逃げていた狐の少女は、さびれた町に住む青年、ムツミに助けられる。少女はムツミの養母ダーラに狐の少女にリンと名付ける。だがムツミにあったのは自分が町では異質な黒髪黒目なこと、そしてリンが異質すぎる者だということが町の外にある未知の世界、『ミカイノチ』に繋がっていることなのではないかということだった。
後日、ムツミとリンは町を散策するが、リンを狙っていた黒い化け物が現れた。ムツミは剣を抜き対抗するが両者互角で、ムツミがだまし討ちで一歩リードする。しかし黒い化け物がフードを取ると、その顔はムツミと同じ黒髪黒目の人間だった。彼は『ミカイノチ』からキマイラ実験の被験体兼失敗作であるリンを捕まえるために追いかけていた。
彼はムツミが『ミカイノチ』から逃げた赤子かもしれないと告げた。『ミカイノチ』にいる黒髪黒目の種族は、他国に対抗するために様々な進化を遂げ、ついにたどり着いた”キマイラ計画”を使い、国に元々住みついていた獣(魔獣も含む)を人間に取り込ませ最強の兵隊を作っていき進化を遂げたが、失敗も多く逃げた者もおり、それがリンだと言った。
リンは”白狐”のキマイラだが、力が暴走して研究所から逃げ出したのだった。”白狐”と”人間”の意識は違うから”人間”の本人は全く覚えていなかったのだ。
彼はリンを「本物の化け物だ」というが、ムツミは「リンはリンであって、他の誰でもない。しかしお前らがリンや被験者たちを弄んで化け物にしたのなら、俺は同じ人間だろうとお前らを許さない」といい、キマイラ計画を全否定した。
ついに一騎打ちになる両者だが、ムツミが彼の剣に斬られる瞬間、リンの”白狐”の意識が覚醒し、彼は浄化されるように消えムツミの意識も途絶えた。
後日、ムツミはキマイラ計画を阻止するのと自分のルーツを知るために、仕方なくリンを連れて『ミカイノチ』を目指すのだった。